「がん・小児がん を学ぶ」教育の推進について提言(2019年厚生労働省がん対策推進協議会 )

提言の思い

今、日本人の二人に一人は、がんになる時代です。毎年、新たに約二千~二千五百人の子どもが小児がんになっており、子どもの病死原因の第一位は小児がんです。小児がんの子どもたちは、治療(入院・通院)や経過観察をしつつ、さまざまな困難を抱えながら学校生活をしています。小児がんの子どもにとって、学校に行けることは生きる希望です。

がんが国民病となる中、学校ではがん教育が本格的に始まっています。家庭・学校・地域などにおいて、「がん・小児がん」を正しく理解して、「いのち」を学ぶ取り組みがより一層重要になっています。特に、学校現場においてその教育実践を根づかせていくことが切に望まれます。

その一助として、厚生労働省がん対策推進協議会(2019.6)において、今後のがん教育の進め方について、協議会委員(当時)の鈴木中人より提言をいたしました。

資料「『がん・小児がんを学ぶ』教育の推進について」に基づき、小児がんやいのちの教育をベースに、全国の学校でがん教育を進めるための課題・方向性などを議論いたしました。詳細は、議事録、資料などをご覧ください。

子どもたちの心に届く、がん教育が学校現場に根付くことを願います。

第72回協議会の議事録(厚生労働省HP)
鈴木委員提案資料『がん・小児がんを学ぶ』教育の推進について」(PDF)

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

posted in: 主な活動・本 | 0
接待所の概要

〇開設場所と開設時期
・四国歩きお遍路、江戸時代前期の路が続く根来寺道の分岐点十九丁。
(香川県坂出市青梅町、81番札所白峯寺と82番札所根来寺の間)
(「坂出市青梅町19丁」で地図検索)
・2021年10月18日より

〇名称=お遍路さんが元気になる(景子ちゃんの)接待所

〇開設の願い
・ご縁あって香川県をゆく歩きお遍路さんが、元気に結願してほしい。
・未来を担う子どもたちが、いのちを大切にしてほしい。
・小児がんなど、病気や障がいの子どもたちへの支援の輪が広がってほしい。

〇お接待
・缶ジュースなどのボックスを置く。
・願い文(岡本光平先生著、石碑プレート)を置く
・絵本「6さいのおよめさん」や講演録「いのちのバトンタッチ」などを置く。
・お遍路さんが綴る自由ノートを置く。
・十九丁周辺の清掃。

〇世話人
・地元の有志一同

〇報道

・2023.03.14 朝日新聞「『一本どうぞ』山中のサプライズ 小児がんの景子ちゃんがつないだ縁」
・2023.02.28 読売新聞「病と闘う6年の生涯、絵本で触れる『景子ちゃんの接待所』…父のお遍路を縁に開設」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

接待所の願い

この接待所は、三つの願いを込めています。

一.ご縁あって香川県をゆくお遍路さんが、元気に結願してほしい。
二.未来を担う子どもたちが、いのちを大切にしてほしい。
三.小児がんなど、病気や障がいの子どもたちへの支援の輪が広がってほしい。

この接待所を設けたきっかけは、小さな「いのち」がスタートです。
景子ちゃんは、三歳で小児がんを発病。精一杯いのちを輝かせて、六歳で天国に旅立ちました。

その後、お父さんは、いのちを大切にしてほしい、小児がんなどへの支援の輪を願い、全国で「いのちの授業」に取組んでいます。

景子ちゃんの二十三回忌を終えて、お父さんは、四国歩きお遍路を始めました。その思いを知った仲間(香川県在住)が、天国の景子ちゃんに代わり、
お父さん、ありがとう。結願まであと少し、がんばって
との気持ちでお接待しようと、この地にて、缶ジュースと自由ノートを置いて一日接待所を設けました。
すると、たくさんのお遍路さんから感謝と感動のメッセージが届いたのです。
「突然、山の中でお接待。すごい元気をもらいました。」
「こんなご接待は初めてです。香川、最高です。」
「景子ちゃん、みなさん、本当にありがとう。」
「いのちをいやす、接待所です。ずっとあってほしい。」

そのメッセージを、お大師様のお声として、香川県の心ある仲間が集いました。そして、この接待所を設けて、今運営しています。

この地をゆくお遍路さんとのご縁を通じて、願いが叶うことを祈ります。
合掌。
この接待所にかかわる有志一同

<願い文:書、岡本光平先生>
書体は、6歳で天国に旅立った、景子ちゃんが書いたことを想い綴られました。

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」 四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

 

接待所設置、つながる「いのちのご縁」

鈴木中人は、長女(景子)の二十三回忌を終えて、四国歩きお遍路を始めていた。友人の國方卓(香川県在住)は、鈴木のブログで香川入りすることを知った。

國方は言う。「景子ちゃんの声が聞こえてきたんですよ。『がんばって歩き遍路をしているお父さんに、ありがとう、結願までもう少しと伝えて』と。香川遍路道で一番山深く、必ず通る要所の十九丁でサプライズ接待をしようと決めました!」

2021年10月18日。國方は、缶ジュース、看板、自由帳、ゴミ箱を持って遍路道を登った。十九丁のベンチに一日臨時接待所を設けた。自由帳に思いを綴り下山した。しかし、先を急いだ鈴木は、「こんな山中に接待所? ありがたいなぁ」とチラ見しつつ、休まずに通過してしまった。

「十九丁をスルーなんて大びっくり。こうなったら、次の日の札所で待ち受けて、名物・讃岐うどんを持参して接待するぞ!です」(國方)。刑事魂(現職警察官)で、通過場所と時間を割り出し、八十四番札所屋島寺で張り込み。納経所に着くと同時に、鈴木とばったり&びっくり! さらにびっくりが連続。

「なんと、十九丁で缶ジュースを飲んだお遍路さんとも出会ったのです。『あの場所でお接待、力をもらいました。ありがとうございした』との言葉に、もう胸がいっぱいで…」(國方)。午後、一日接待所の撤収に十九丁に行った。自由帳には「いのちの思い」が溢れていた。
「突然、山の中でお接待。元気をもらいました」「こんな接待は初めて。香川最高です」「景子ちゃん、みなさん、ありがとう」「いのちを癒す接待所です」。その時、通りかかったお遍路さんは「感動しました。ずっとあってほしい」と。「じゃぁ、月末まで続けてみようか、です」(國方)

そして、接待所に込めた「いのちの祈り」を願い文として綴った。接待所に、願い文や「いのちの授業」の絵本なども置いた。その思いに続々と心ある仲間が集ってくれた。小藪光秀さん、数延貞光さん…。「僕も登りジュースや空き缶を整理します」「掃除道具は、掃除に学ぶ会で準備します」などと。さらに現場を管理する五色台少年自然センターの所長さんは、「鍵山秀三郎先生のお名前を伺ったら応援しない訳にはいかんでしょう」。

2022年9月17日。願い文の石碑プレートが置かれる。書は、大書道家・岡本光平先生の喜捨による揮毫。81番札所白峯寺様、82番札所根来寺様、お遍路交流サロン様、横山宝元堂さん、坂本石材店さん、高野山讃岐別院様、接待所の世話人…。たくさんの方の喜捨と祈りによって…。

「全てのご縁がお大師様のお声に感じます。できることで続けていきます。お遍路さんとのご縁を通じて、いにしえの巡礼地から願いが叶うことを祈ります」(國方)。

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」 四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」 四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

 

お遍路さんからのメッセージ(自由ノートより)

「ふと目に入った休息所のそのお接待に驚きましたが、それより何より、箱を開けた時に目に飛び込んできた絵本を無心で読んでしまいました。涙、涙。お陰様で、お腹を、そして心をいっぱいに満たすことが出来ました。景子ちゃん、ありがとうございます」

「景子ちゃんの御接待 有難くいただきました。山道を歩き、疲れた時の御接待。寒風の中ですが心が温まります。明後日に迎えるであろう『結願』めざしてかんばります。心から御礼を申し上げます」

「景子ちゃん ありがとうございました。本当にありがたいです。食べるものがなくなっていました。夫婦で歩いています。寒くて心細かったですが、元気がでました。ありがとうございます」

「思わぬ所でお接待を受けました。本当にありがとうございます。景子ちゃんのこと 心が痛みますが 景子ちゃん見守ってくれてありがとう。これから まだまだ続くお遍路の道 迷いながら まちがいながら頑張るね」

「いろいろな方との出会いがある貴重な遍路に感謝です。交通事故で亡くなった息子(27歳)の遍路をつないで、今は息子からの贈り物と思っています。有志の皆様、本当にありがとうございます」

「人生に行き詰まり、お遍路をしています。生きることの大切さ依、心に刻みました」

「人は人のために生きていること、人は人にとって大切な存在であることを思い直しました」

四国歩きお遍路「景子ちゃんの接待所」

「景子ちゃんのお接待」にご参加、応援してみませんか

・あなたができることで、ご参加や応援を賜れば幸いです。

〇接待所に立ち寄る
・歩く:81番札所白峰寺と82番札所根来寺の中間地
・車&歩く:五色台スカイライン「喫茶みち草」周辺駐車場より約1キロ程度歩く
(「坂出市青梅町19丁」で地図検索)

〇接待所について、周りの方に紹介やSNSなどで発信する

〇地元世話人として参加する。

〇寸志を寄付する。
お接待は、有志の方々の喜捨によるものです。
地元世話人の方々は、ジュースの購入、清掃、備品の手配などを手弁当でされています。
ご寄付は、いのちをバトンタッチする会がお預かりして地元世話人の方にお届けします。

<寄付手順>
①いのちをバトンタッチする会にメールにてお申し込みください。折り返しご連絡いたします。
→本サイト「入会・寄付」からもお申込できます。

▶︎ 寄付・申込

②いのちをバトンタッチする会の口座にお振込みください。

・三菱UFJ銀行 豊田支店 普通 4887719
特非)いのちをバトンタッチする会 理事 鈴木中人(すずきなかと)
・ゆうちょ銀行 記号12190 番号43455441  トクヒ)イノチヲバトンタッチスルカイ
・郵便振替口座 00880-2-85294 いのちをバトンタッチする会

③いのちをバトンタッチする会より、地元世話人の方にお届けします。